特定調停という言葉は、あまり耳馴染みが無い方も多いかもしれません。
これは、平成12年に特定調停法が施行されたことにより始まった債務整理の方法です。

特定調停では、簡易裁判所で債務者本人と債権者の話し合いが行われます。
両者の間には簡易裁判所が決めた調停委員が入り、協議を行います。

特定調停の利点

最大の特徴は費用を抑えられることです。
全て自分で行えば、印紙や切手代を含めたとしても債権者1件あたり1000円以下で済ませることもできます。
手続きを司法書士・弁護士に依頼することも可能ですが、その場合はいくらか費用がかかってしまいます。

また、官報に名前が掲載されることはありません。
そのため悪質な金融業者に目をつけられる心配を減らせます。

自己破産などと違い、借金の理由について問われないのも特徴です。
そのため、特定調停であれば可能だというケースも多くあります。

特定調停においても、利息制限法は適用されます。
これによって、返済金額を減らすことが可能になります。

特定調停の欠点

便利に見える特定調停ですが、欠点も多く存在します。

最大の欠点は、非常に時間と手間がかかることです。
手続きや書類作成を自分で行うことになるため、その分時間がかかります。
債権者との和解が成立するまで、簡易裁判所にしばらくの間通うことになります。
和解が難航した場合は、生活に影響が及ぶ可能性も高くなります。
しかも、借り入れ先一つひとつとの交渉が必要になるため、複数件に借金がある場合は手間が倍増します。

弁護士や司法書士に手続きを依頼することも可能ですが、時間と手間の節約になり、間違いも減らせます。
しかし、その場合特定調停の最大のメリットである費用の節約を活かしにくくなります。

また、特定調停を行った場合、3年から5年ほどの決められた期間内に返済を終えなければなりません。
借金が莫大だったり、収入のあてがなかったり、この期間内での完済が見込めないと判断された場合は特定調停を行うことができません。

特定調停の場合も、ブラックリストに掲載され、しばらくの間クレジットカードを作ったりローンを組んだりすることはできなくなります。

まずは専門家に相談を

このように、特定調停には多くのメリットとデメリットが存在します。
特定調停するかどうか、手続きを専門家に依頼するかどうかなど、考えなければならない項目も多くあります。
他の債務整理の手段とあわせて、自分にあった方法かどうかしっかり見極めることが重要です。
そのためにも、弁護士や司法書士など専門家に一度相談してみるべきです。